鉄道模型の塗装は模型マニアの楽しみ方の一つですが、手のひらサイズの小さな車両の塗り分けは難しいため注意する必要があります。わずかなミスも目立ってしまい、雰囲気が損なわれてしまうので丁寧な塗装が不可欠です。

お気に入りの車両を綺麗に仕上げるためにも、小さな模型の塗り分けに必要な道具や技術について詳しく学びましょう。

鉄道模型の塗装が難しい理由

鉄道模型は他の模型製品と同様に塗装を行ってリアルな質感を出す楽しみ方があります。製品の多くは既に彩色されていますが、実車に近い質感を出すには金属の光沢や重量感を表現出来る塗装が不可欠です。また、模型車両の中には塗装が施されていない物もあるので、必然的に塗装を行うことになります。

その一方で模型車両への塗装は質感や重量感を出すのが難しい問題もあります。日本で広く普及している鉄道模型は縮尺が約144分の1のNゲージなので非常に小さいのが特徴です。模型車両の殆どが手のひらに収まるほどのサイズなので、プラモデル用の筆を使っても綺麗な塗り分けに仕上げるには高度な技術力が求められます。

また、塗料が乾燥した後の質感によっては車体が膨れて見えるのも塗装が難しい理由の一つです。建物や樹木などのストラクチャー製品であればプラモデル用の筆や塗料をそのまま使っても目立つほどの不具合は生じません。

しかし、模型車両は車体の溶接部分や配線などのわずかな凹凸をNゲージサイズで再現しているので、塗り方が悪いと塗料で埋まってしまいます。乾燥した塗料が盛り上がると途端におもちゃっぽい見た目になってしまうことから、小さい模型への塗装に慣れていない人は車両の塗り分けは避けるのが無難です。

特にモーターが詰まれている駆動車は内部に塗料が入り込むと故障するおそれがあります。駆動機器が無いけん引車両も車輪が塗料で固まり、走行に悪影響が及ぶので注意が必要です。

模型車両への塗装に慣れるには練習を重ねることが大切

模型車両への塗装を綺麗に仕上げるには練習を重ねる以外の効果的な方法はありません。経験を積んで不得意な作業を克服することがNゲージサイズの車両を綺麗に塗り分けるための条件ですが、模型車両は高額な製品が多いので練習用の素材を集めるのは困難です。

特に少ない小遣いでやりくりしている子供は模型車両を一つ買うのも決して簡単ではありません。そのような状態で練習を重ねるにはサイズが大きく、安価なプラモデルを使うのが無難な方法になります。サイズの差はあっても塗装の基本的な手順は変わらないので、ムラの無い綺麗な塗り方を学ぶのに最適です。

特に細い筆を使った塗り分けの技術は車両の凹凸に沿って異なる色を塗る際に役立ちます。練習用のプラモデルへの塗装に慣れたら、その次は塗料ごとの質感の違いを理解することを心がけます。塗料の色を決める含有成分の性質によって、乾燥後の質感が大きく変わります。

同じメーカーの製品でも色の違いで仕上がりの質感が異なるのも決して珍しくありません。塗装後のひび割れやムラは鉄道模型のリアリティを大きく損なうので、不具合が起きないように塗料ごとの仕上がりの差を学ぶことが大切です。

また、異なる色の塗料を混ぜてオリジナルの配色を作った際の質感も併せて知っておくことで塗装による表現の幅を広げることが可能になります。

マスキングテープは車両の綺麗な塗り分けに便利

模型車両の塗り分けには先端が細くなっている筆を使うのが普通です。しかし、鉄道模型用の細い筆であっても手作業では実車同様の塗り分けを再現するには限界があります。実車の塗装はコンピューターが計算した設計図に基づいて行うのでムラの無い、シャープな仕上がりになっています。

しかし、手のひらサイズの模型車両に実車をそのまま縮めたような仕上がりの塗装を施すのは困難です。特に異なる色同士が接する部分の塗り分けはそのままではほぼ不可能なことから、マスキングテープを使った養生が必要になります。

マスキングテープを貼った部分には塗料が付かないので、サイズが小さい模型車両でも綺麗に塗り分けることが可能です。マスキングテープは接着力が弱いので塗装面に貼っても塗料が剥がれる心配がありません。鉄道模型やプラモデルの塗り分けを綺麗に仕上げるにはマスキングテープは便利なアイテムです。

しかし、テープの材質によっては塗料が沁み込んで養生している部分が汚れてしまう可能性があります。特に水で薄めて使うタイプの塗料は紙製のテープによるマスキングの効果が無いので模型車両の塗り分けを行う際には注意します。

また、古くなったテープは接着面が劣化してマスキングの効果が低下することから使用は避けるのが賢明です。

→鉄道模型の運転を楽しむために知っておきたいこと

テープ以外のマスキング用品を上手に使う方法

模型車両は細かい凹凸が多いため、車両の形状によってはマスキングテープで養生を行ってもすき間が出来てしまうことがあります。塗料が浸食した部分の修正は非常に難しいので、すき間が出来ないように養生することが大切です。

液体のマスキング剤は塗布した後に乾燥して皮膜を作るので、凹凸のある部分でもすき間のない塗り分けが出来ます。塗装後は皮膜を剥がすことで綺麗な仕上がりにすることが可能です。マスキングテープでは不向きな形状の模型車両の塗り分けには便利ですが、皮膜は大別するとゴム系と非ゴム系の二種類があります。

このうち、ゴム系は吸着力が弱いので剥がしやすい利点がありますが、製品によっては端の部分に塗料が浸食するケースがあるので取り扱いには注意します。

綺麗な塗装は事前の準備も重要

模型車両の綺麗な塗装にはマスキング以外にも事前の準備が重要なポイントになります。高度な塗装技術を持っていても事前の準備が疎かでは綺麗な仕上がりにはなりません。模型車両に綺麗な塗装を施すには、塗装面の汚れを取り除く必要があります。

模型車両の多くは外装部分がプラスチック樹脂で作られていますが、金型から取り出す際に使用された剥離剤が残留していることがあります。剥離剤が付いたまま塗装を行うと塗料が弾かれてしまい、塗りムラが出来ることも珍しくありません。

そのため、塗装作業の前には車両の外装を中性洗剤で洗浄し、剥離剤などの汚れを完全に取り除くことが大切です。洗浄の際はアンテナやライトなどの細かい部品が破損するおそれがあることから、丁寧な作業を行うことを心がけます。

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